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FUJIFILM X-half:誰得?と思ったら意外と「わかる」カメラだった件

カメラ

正直、最初に富士フィルムの新製品「X-half」の発表を見たとき、「え、これ誰が使うの?」って思いました。

だって、縦構図専用?アスペクト比3:4?フレーム切り替えレバー?…なんか色々と「普通じゃない」要素てんこ盛りで、「これ、ニッチすぎない?」と。

でも、詳しく調べてみると、これが意外と「刺さる人には刺さる」絶妙なカメラなんです。むしろ、みんなと同じカメラに飽きた人にとっては、めちゃくちゃ魅力的かもしれません。

X-halfって結局何なの?

簡単に言うと、ハーフサイズカメラをモチーフにした縦構図特化のデジタルカメラです。

基本スペック

  • 1型センサー(有効約1,774万画素)
  • 35mm換算約32mm相当の単焦点レンズ(F2.8)
  • 重量240g
  • 価格は10.8万円(税別)〜11.88万円
  • 発売は2025年6月下旬予定

注目すべきは、横3:縦4のアスペクト比を採用し、「縦構図」で撮影できることと、35mm換算約32mm相当の単焦点レンズが「写ルンです」と同じ画角だということ。

つまり、懐かしさと新しさを両方狙った、なんとも絶妙なポジションのカメラなんです。

なぜ今「ハーフサイズ」なのか?

「ハーフサイズカメラって何?」という人もいるかもしれませんが、これは35mmフィルムの半分のサイズで撮影するフィルムカメラのこと。1960年代に富士フィルムが発売した「FUJICA Half」が有名ですね。

でも、なぜ今になってハーフサイズなのか?理由は意外とシンプルです。

1. フィルムカメラ世代への郷愁 アナログブームで、フィルムカメラに憧れる人が増えています。でも現像は面倒だし、ランニングコストも気になる。そんな人にとって、フィルムカメラの雰囲気をデジタルで味わえるのは魅力的。

2. SNS時代の縦構図需要 インスタのストーリーズ、TikTok、YouTubeショーツ…今や縦構図が当たり前の時代。縦構図の作品撮影に適した縦型の光学ファインダーと液晶モニターを装備しているX-halfは、まさに時代にマッチしています。

3. スマホ撮影への差別化 みんながスマホで同じような写真を撮る中で、「あえて違うことをする」楽しさを提供。これ、実は結構重要なポイントです。

この異端児の魅力ポイント

フレーム切り替えレバーという「儀式」

一枚撮影するごとにフレーム切り替えレバーを操作し、次の撮影に進みます。フィルムカメラで撮影する際の写真フィルムを送るような感覚で操作できます

これ、一見面倒に思えますが、実は写真を「一枚一枚大切に撮る」意識を生み出します。スマホでパシャパシャ撮るのとは真逆の体験。丁寧に撮影することで、写真への向き合い方が変わるかもしれません。

2in1機能でストーリーテラーになれる

2枚の縦構図の写真を組み合わせて1つの画像として撮影し、ストーリー性のある作品に仕上げることのできる「2in1」機能を搭載

これが面白いのは、単純に2枚並べるだけじゃなく、組み合わせを変えるだけでも、2-in-1が伝えるストーリーは大きく変わりますということ。まるで映画のワンシーンのような表現ができそうです。

フィルムカメラモードという「ガマン」の楽しさ

撮影した画像は、規定の枚数を撮り切った後にのみ確認可能であるため、どんな作品に仕上がっているかわからないワクワク感も体験できます

これ、今の時代に「あえて不便」を楽しむという、なんとも贅沢な機能。撮った写真をすぐ確認できないもどかしさが、逆に写真への期待感を高めます。

フィルム由来の新エフェクト

「ライトリーク」「ハレーション」「期限切れフィルム」など、フィルム写真特有の「失敗」や「偶然」をデジタルで再現。

効果が一定というわけではなく、不規則で写真ごとに読めない感じがフィルム写真と似ていて魅力的なんだそう。完璧すぎるデジタル写真に飽きた人には、この「不完全さ」が新鮮に映るはず。

こんな人に刺さる(と思う)

フィルムカメラに憧れるけど現像が面倒な人

フィルムの雰囲気は欲しいけど、現像に出すのは面倒。そんなわがままを叶えてくれるカメラです。

インスタで差をつけたいクリエイター

みんなと同じiPhoneの写真じゃ埋もれてしまう。独特な3:4の縦構図と2in1機能で、他とは違う投稿ができそう。

「あえて不便」を楽しめるカメラ好き

最新機能てんこ盛りのカメラより、制約がある中での創作を楽しめる人。フィルムカメラモードなんて、まさにそんな人のための機能。

レトロブームに乗りたい若者

フィルムカメラは敷居が高いけど、レトロな雰囲気は味わいたい。X-halfなら、そんな「いいとこ取り」ができます。

正直な話、これ買う?

率直に言うと、メインカメラとしては厳しいです。単焦点のみ、縦構図メイン、用途が限定的…と、万能性はありません。

でも、2台目、3台目のカメラとしては、めちゃくちゃ魅力的

メリット

  • 他にない独特な撮影体験
  • 所有欲を満たすレトロデザイン
  • SNS映えする縦構図と2in1機能
  • 写真を「作品」として意識できる

デメリット

  • 用途が限定的
  • 万人受けしない
  • 約11万円という価格に見合う汎用性があるかは疑問

でも考えてみてください。今の時代、スマホでも十分綺麗な写真が撮れる中で、わざわざカメラを買う理由って何でしょう?

「違いを楽しむ」「特別感を味わう」「創作意欲を刺激される」…そんな理由なら、X-halfは十分すぎるほど応えてくれそうです。

まとめ:ニッチでいいじゃない

X-halfは確実にニッチなカメラです。でも、だからこそ価値があるのかもしれません。

みんなが同じスマホで同じような写真を撮る時代に、「あえて違うことをする」楽しさ。完璧なデジタル写真に慣れた中で、「不完全さ」や「偶然」を楽しむ余裕。

写真に正解はありません。X halfとともにあなたの写真の楽しさを見つけてください

この富士フィルムのメッセージが、このカメラの本質を表している気がします。

効率や合理性ばかり求められる今の時代に、「ちょっと回り道してみませんか?」と提案してくれるカメラ。そんな風に思えば、X-halfの存在意義も見えてくるのではないでしょうか。

刺さる人には確実に刺さる。そんなカメラが一台くらいあってもいいじゃないですか。


富士フィルムX-halfは2025年6月下旬発売予定、価格は10.8万円(税別)からとなっています。